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マレーシア、ワールドカップ2026を前にギャンブル監視を強化

Rajashree Seal
執筆者 Rajashree Seal
翻訳者 Hanako Takagi

FIFAワールドカップ2026を前に、マレーシア通信・マルチメディア委員会(MCMC)は、違法ギャンブル活動に関連する可能性のあるウェブサイト、ソーシャルメディアプラットフォーム、オンラインサービスの監視を強化している。同委員会によると、大規模な国際スポーツイベントでは違法ギャンブル事業者によるオンライン上の宣伝活動が増加する傾向があり、2026年6月11日から7月19日にかけて開催される大会期間中は違法ベッティング活動のリスクが高まるという。

「過去の事例を見ると、サッカー大会を含む大規模な国際スポーツイベントでは、違法ギャンブル事業者が利用者を違法ギャンブルサービスへ誘導するためのオンライン宣伝活動を活発化させる傾向がある」と委員会は述べた。

同規制当局は、ワールドカップ期間中に違法ギャンブルサイトやベッティング活動の増加が予想されるかとの質問に回答する形で見解を示した。MCMCは、大会期間中は違法オンラインギャンブル活動のリスクが高まると指摘している。

警察との合同執行

MCMCは、マレーシアのギャンブル関連法違反の取り締まりを主導する王立マレーシア警察と緊密に連携していると明らかにした。

「MCMCは、ギャンブル関連法違反の主要執行機関である王立マレーシア警察と密接に連携し、オンラインギャンブルコンテンツへの対応を行っている」と委員会は説明した。

執行支援に加え、同規制当局は違法ギャンブル活動のオンライン側面に対処するため、技術的および規制上の支援も提供している。

委員会によると、インターネットサービスプロバイダーと協力して特定されたギャンブルサイトへのアクセスを制限するほか、ソーシャルメディア企業やオンラインプラットフォームと連携し、マレーシア法やプラットフォーム規定に違反するコンテンツの削除を進めている。

「当委員会の対応には、インターネットサービスプロバイダーと協力してマレーシア国内から特定の違法ギャンブルサイトへのアクセスを制限することが含まれる。また、ソーシャルメディアプラットフォームやオンラインサービス提供者と協力し、マレーシア法または各プラットフォームのコミュニティ基準に違反するコンテンツを削除している。」

同規制当局によると、これらの活動は調査、一般からの通報、監視活動、デジタルプラットフォームとの協議を通じて収集された情報に基づいており、その後法執行機関へ共有されている。

また、違法ギャンブル関連コンテンツへの対応強化と規制要請への迅速な対応を促進するため、デジタルプラットフォームとの協議を継続しているという。

地域当局、ベッティング急増に備える

マレーシアの最新措置は、FIFAワールドカップ2026を前に、アジア各国の規制当局や法執行機関が違法ギャンブルおよびベッティング関連リスクへの対策を強化している流れの一環である。

タイでは大会を前に違法オンラインギャンブルへの取り締まりが大幅に強化されている。デジタル経済社会省(DES)は、2025年10月から2026年5月末までに67万3,699件のギャンブル関連URLやページを遮断したと発表した。このうち63万5,717件は裁判所命令によるもので、3万7,982件はデジタルプラットフォームとの直接協力により削除された。

当局によると、5月だけで約7万9,000件のギャンブル関連リンクが遮断されており、大会を前に執行活動が一段と強化されている。

タイ政府はDESに対し、違法ギャンブルサイトをより迅速に特定・検出できる人工知能ツールを活用した監視強化を指示した。同時に、サイバー犯罪捜査局には若者がオンラインベッティングに引き込まれることを防ぐための予防措置の強化が求められている。

今月初めには、タイ警察が71万7,000件超のギャンブル関連リンクを遮断し、さらなる執行対象として数百のギャンブルサイトを特定したことを明らかにした。

インドネシア、全国規模のキャンペーンを開始

インドネシアもワールドカップを前に対策を強化しており、サッカー人気が再び違法ベッティング事業者に悪用される可能性を警告している。

当局は、ソーシャルメディア広告、詐欺サイト、違法配信を利用して大会期間中に利用者を誘導する可能性があるとして、違法ギャンブルとオンライン詐欺を対象とした全国キャンペーンを発表した。

国家警察広報局長トルノユド・ウィスヌ・アンディコ准将は、「サッカー賭博の増加を想定して備えなければならない」と述べ、「この機会が国民に損害を与える違法行為に利用されることを許してはならない」と付け加えた。

政府は国民に対し、全国共通ホットライン「110」を通じて疑わしいギャンブル活動を通報するよう呼びかけるとともに、国営放送TVRIに対して大会期間中の専用通報窓口の設置を要請している。

こうした懸念は、2022年FIFAワールドカップ期間中の経験も背景にある。当時、当局は監視体制を強化し、11万8,000件を超えるオンラインギャンブル関連コンテンツを遮断した。

若年層ギャンブルへの懸念拡大

香港当局や社会福祉団体も、若年層がオンライン上でギャンブル関連コンテンツに接触する機会の増加に懸念を示している。報道によると、海外のギャンブル組織はソーシャルメディア上で、娯楽、ライフスタイル、投資情報を装ったコンテンツを通じてベッティングサービスを宣伝している。

支援団体によると、ギャンブル問題に関する支援を求める若者が増加している。サンシャイン・ルーテル・センターでは、若年相談者に占めるオンラインギャンブル関連ケースの割合が2019年の6%から49%へ上昇した。また、30歳未満からの支援要請はコロナ禍前と比べて約10%増加している。

同団体は、オンラインギャンブルプラットフォームがモバイルアプリやデジタルプラットフォームを通じて若年層にベッティング商品を露出させる機会を増やしていると警告している。

シンガポールでも大会を前に未成年者のギャンブル参加への懸念が高まっている。シンガポール、メキシコ、米国、英国の8,000人超を対象に実施されたJumio Online Identity Studyによると、シンガポール回答者の76%がワールドカップ期間中に子どもがベッティングプラットフォームへアクセスすることを懸念しており、世界平均の63%を上回った。

さらに調査では、シンガポールの回答者の82%が未成年ギャンブル防止に向けてテクノロジー企業がより大きな責任を果たすべきだと考えていることが明らかになった。

研究者らによると、世界全体で約3分の1の人々がワールドカップの試合にベットする意向を示しており、約5人に1人は大会期間中に初めてオンラインギャンブルを利用する見込みだという。

ワールドカップがもたらす執行上の課題

米国、カナダ、メキシコの共催で行われるFIFAワールドカップ2026は、48チーム制で開催される初めての大会となる。

大会を前に、アジア各国の規制当局と法執行機関は、違法ギャンブル活動、オンラインベッティング広告、若年層へのギャンブル関連コンテンツの露出を対象としたさまざまな対策を発表している。これには監視強化、ウェブサイト遮断、啓発キャンペーン、執行活動の強化が含まれる。

マレーシアの最新措置も、当局が大会に備えて進めるこうした地域全体の取り組みの一環である。

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