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ミリ秒がスロット設計を英国ギャンブル委員会の監視下に置く

Garance Limouzy
執筆者 Garance Limouzy
翻訳者 Hanako Takagi

英国ギャンブル委員会(UK Gambling Commission)は、ソフトウェア提供企業Stakelogic BVに対し、責任ある製品設計ルールに基づく許容範囲を超えて一部のオンラインスロットゲームの回転速度が速くなっていたとして制裁措置を講じた。この事案では、違反の一部がミリ秒単位で測定されるほど微細なものだった。

同社は規制上の和解の一環として122,835ポンドを支払うことになった。問題となったゲーム「Tiger Temple 88」では、スピン間の間隔が1.97秒となっており、委員会のリモート・テクニカル・スタンダードで定められた最低2.5秒を下回っていた。

委員会の調査を受けて、Stakelogicは英国市場向けに提供しているゲームポートフォリオ全体を再調査し、さらに15のゲームでも同様にスロット速度要件を満たしていないことを確認した。

この和解金は近年の英国規制措置としては比較的軽微だが、今回の事案はその中心となった問題の性質において注目される。2.5秒のゲームサイクル規則に焦点を当てた、極めて珍しく、場合によっては初の公的執行事例とみられている。

時間差の背後にあったコンプライアンス問題

委員会の調査は、Stakelogicが自主的に問題を報告したことをきっかけに開始された。同社は「Tiger Temple 88」を含む一部スロットゲームが、次のゲームサイクル開始までの最低間隔という責任ある製品設計基準に適合していなかったと規制当局に伝えていた。

その後の調査により、さらに15タイトルでも同様の違反が確認された。これらの不適合ゲームは2021年10月31日から2025年10月30日までの異なる期間に提供されており、2.5秒の基準を0.001秒から0.675秒下回っていた。

公表内容によれば、原因は意外にも単純なもので、手動計測によるタイミング管理だった。Stakelogicは、ミリ秒単位の厳密さが求められる基準を、ストップウォッチで確認していた。

この説明は規制当局の見方を和らげるものにはならなかった。執行・インテリジェンス部門ディレクターのジョン・ピアース氏は、手動ストップウォッチの使用を強く批判し、「オンラインギャンブル事業に利用可能な技術があるにもかかわらず、ゲーム速度の測定に手動ストップウォッチを使用していたのは容認できない」と述べた。

Stakelogicは和解を受け入れている。同社の法務・コンプライアンス責任者イヴ・エルヴィーユ氏はSiGMA Newsに対し、「本件に関するギャンブル委員会の公表内容は合意された解決内容を示しており、当社としてもそれを認識し同意している」としたうえで、「ゲームサイクル時間の検証については、現在は最新のデジタルテスト手法を導入し強化している」と述べた。同社はまた、規制市場における基準維持への継続的なコミットメントを強調した。

一方で委員会は、軽減要素も認めている。問題の発覚後、Stakelogicは英国市場向けに提供していた全ゲームを停止し、調査に全面協力し、初期段階で不備を認めていた。

ゲーム速度から製品安全へ

2.5秒ルールは2021年、オンラインスロット改革の一環として導入された。当時、委員会はオンラインギャンブルには最小ゲームサイクル速度の規制がなく、他の分野と比べてより高速で強度の高い製品が提供され得る状況だったと説明している。

スロット設計においては、リズム、期待感、アニメーション、ボタン操作、音響、そして次の判断までの間隔が重要な要素となる。

今回の事例は、摩擦(フリクション)をプレイヤー保護の手段として活用できるかという設計上の議論にもつながる。SiGMA Newsの過去インタビューで、G.Gamesの最高商務責任者ヘレン・ウォルトン氏は次のように述べている。「Candy Crushを見れば分かるように、ライフ購入前の待ち時間や友人への依頼などの“間”は欠陥ではなく意図的な設計です。ユーザーの行動を少しだけ遅らせ、意図を再考させるためのものです。ギャンブルでも同様に、こうした設計は収益化だけでなく責任あるプレイ促進にも活用できるはずです。」

ギャンブルにおいてフリクションは、行動の自動化を遮断し、反復行動を遅らせ、ゲームサイクルを連続的な流れではなく個別の意思決定へと変える役割を果たし得る。

サプライヤーの責任ある設計の役割

今回のケースは、責任あるギャンブルにおけるサプライヤーの役割も改めて浮き彫りにした。Stakelogicは事業者のウェブサイトやアプリにゲームを提供する立場であり、顧客体験全体を直接管理しているわけではない。プレイヤー監視、安全対策、アカウント管理は事業者側の責任である。

しかしサプライヤーはゲームそのものの仕組みやUIを設計しているため、プレイ速度、情報表示、インタラクション設計などが適切でない場合、事業者の介入前に問題が発生する可能性がある。

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