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欧州で監視強化が進む中、アイルランドが予測市場を規制

Manfredi Bertelli
執筆者 Manfredi Bertelli
翻訳者 Hanako Takagi

アイルランドの国家ギャンブル規制当局の介入を受け、大手予測市場運営事業者2社がアイルランド国内のユーザーによるサービス利用を制限した。欧州では現在、イベントベースの契約プラットフォームを、各国のライセンス取得や規制の対象となるギャンブルサービスとして扱う動きが強まっている。

アイルランド賭博規制庁(GRAI)は、大手予測市場運営事業者2社に対して介入を行い、その結果、両プラットフォームはアイルランドからのサービス利用を制限した。SiGMA NewsへのコメントでGRAIは、1社は自主的にプラットフォームへのアクセスを地域制限(ジオブロッキング)し、もう1社は規制当局との協議を経て、利用制限対象地域にアイルランドを追加したと明らかにした。

この動きにより、アイルランドは、現地のギャンブル認可を取得せずに運営される予測市場への規制強化を進める欧州諸国の流れに加わった。ただし、アイルランドの対応は、特定の1つのプラットフォームだけを対象とした措置ではない。GRAIは、法的にベッティングに該当するサービスを提供するすべての予測市場は、適切なアイルランドのライセンスを取得しなければならないとの立場を明確にしている。

2つのプラットフォームがアイルランドのユーザーを制限

GRAIによると、最初の事業者は、アイルランド国内からの新規アカウント作成を防ぐための措置を導入した。さらに、アイルランド所在と確認された既存アカウントについても、資金の入金や新規ポジションの作成が制限されている。

「GRAIの介入を受け、大手予測市場はサービスをジオブロッキングし、自主的にアイルランドからのプラットフォームへのアクセスを制限しました」と当局はSiGMA Newsに説明した。「アイルランド国内に所在するユーザーによる新規アカウント作成を防ぐための管理措置が導入されており、アイルランド所在と特定されたアカウントは現在、資金の入金や新規ポジションの作成が制限されています。当該プラットフォームでは、アイルランド国内のユーザーによる新たな参加は認められていません。」

規制当局によると、2社目の大手予測市場もアイルランドのユーザーに対するジオブロッキングを実施することに同意したという。「2社目の大手予測市場も、アイルランド国内の利用者によるプラットフォームへのアクセスをジオブロッキングすることに同意し、現在すでに実施されています。同社はGRAIとの協議を経て、最近、利用規約を改定し、アイルランドを利用制限対象地域に追加しました」と当局はコメントしている。

当局の説明によれば、両事業者とも規制当局との協議を受けて自主的に対応したことになる。ただし、GRAIは、事業者が従わない場合には裁判所命令を求める可能性があると警告した。「必要に応じて、GRAIはコンプライアンスを強制するため、高等法院に命令を求めます」と述べた。

アイルランドの新たなライセンス制度

今回の介入は、2026年7月1日に施行されたアイルランドの新たなオンラインベッティング・ライセンス制度に続く措置である。同日以降、アイルランド国内の消費者に対してオンラインベッティングまたはオンラインベッティング仲介サービスを提供する事業者は、2024年賭博規制法に基づきGRAIが発行するライセンスを取得しなければならない。

規制当局は、ベッティングサービスを提供する予測市場は、法律上「オンラインベッティング仲介事業者」の定義に該当すると明確にしている。また、GRAIはライセンスに関するガイダンスページで、必要なライセンスなしにベッティングサービスを提供することは重大な犯罪に当たると説明している。さらに、ベッティングサービスを提供する予測市場はオンラインベッティング仲介事業者と見なされるため、ライセンス取得が義務付けられるとしている。

「アイルランドの消費者にベッティングサービスを提供したい予測市場運営事業者は、そのサービスを国内で提供する前に、2024年賭博規制法に基づく適切なライセンスを取得する必要があります。ライセンスを保有していない事業者は、アイルランドの消費者が自社プラットフォームへアクセスできないよう適切な措置を講じるべきです。それを怠った場合、法的措置の対象となる可能性があります」と規制当局はSiGMA Newsに語った。

ブラックマーケットの調査が進行中

GRAIは、無認可の予測市場をブラックマーケット対策の一環として位置付けている。「ブラックマーケットのギャンブルはGRAIにとって重点的な取り組み分野であり、その中には無認可でベッティングサービスを提供する予測市場も含まれます」と述べた。

また当局は、ブラックマーケットのギャンブル活動が疑われる案件について、現在複数の調査を進めていることも明らかにした。「GRAIは現在、ブラックマーケットのギャンブルに関する複数の調査を進めており、今後、起訴に至る可能性も視野に入れています」と説明している。

これらの調査が、すでにアイルランドからのアクセスを制限した2つの予測市場を対象としているのか、それとも無認可のまま国内サービスを継続している他の事業者を対象としているのかは、現時点では明らかになっていない。ただし、高等法院への申し立てや将来的な起訴の可能性が示されたことで、自主的なジオブロッキングはアイルランドの執行戦略の第一段階に過ぎない可能性がある。

Polymarketに対する欧州での圧力が強まる

アイルランドの今回の措置は、Polymarketが欧州各国でより厳しい規制に直面している状況の中で実施された。フランスでは、フランス国立賭博庁(ANJ)がインターネットサービスプロバイダーに対し、同プラットフォームへのアクセス遮断を命じた。ANJは、同サービスが違法なギャンブルサービスを提供していると判断したためである。この決定は、それ以前に実施されたアクセス制限措置では十分な効果がないと判断されたことを受けたものだった。

ルーマニアでも、Polymarketは無認可のギャンブルプラットフォームとして扱われている。同国のギャンブル規制当局は同サービスをブラックリストに登録し、その後、ルーマニアの裁判所は訴訟係属中であることを理由に、この決定の効力停止を認めなかった。

イタリアもPolymarketに対して同様の措置を講じている。**同プラットフォームは、イタリアのギャンブル規制に従わず運営しているとの懸念から、同国のブロック対象サイト一覧に追加された。同サイトは2025年にも一度ブロックされていたが、その後、イタリア税関・独占庁(ADM)が行政不服申し立てを受け、12月にアクセスを一部回復した。この判断は、予測市場の取引とは関係のないウェブサイト部分を対象としていた。

これらの事例は、欧州全体で統一された禁止措置を意味するものではない。ギャンブル規制は依然として各国が独自に管轄しており、それぞれの法律、ライセンス制度、執行権限に基づいて対応している。しかし、予測市場で利用者が将来の出来事の結果に資金を賭けられる場合、そのサービスをギャンブルとして扱うという共通した規制上の考え方が、欧州全体で徐々に形成されつつある。

実務に影響を及ぼす分類を巡る論争

予測市場を巡る規制上の議論は、それをギャンブル商品として分類すべきか、金融商品として分類すべきか、あるいは情報市場という独立した形態として扱うべきかという点に集中してきた。事業者や支持者は、市場価格は公開情報を集約し、選挙や経済動向、スポーツイベントなどの結果について有益な予測を提供できると主張している。一方、規制当局は、サービスが実際にどのように機能しているかを重視している。

利用者は資金をリスクにさらし、不確実な出来事についてポジションを取り、その結果に応じて利益または損失を得る。このような特徴は、GRAIのような規制当局の見解では、既存のベッティング法の適用対象となり得る。

プラットフォームの分類方法は極めて重要である。金融取引所と見なされれば金融規制の対象となる。一方、ギャンブルと分類されれば、事業を展開する各国で個別にライセンス取得が必要となり、消費者保護、マネーロンダリング対策、広告、責任あるギャンブルに関する規則を順守しなければならない。欧州には予測市場に関する統一制度が存在しないため、アクセス制限は国ごとに実施されることになる。

アイルランドが明確な方針を示す

アイルランドは今回、比較的明確な規制方針を打ち出した。予測市場そのものを一律に禁止するわけではないが、アイルランドの消費者にベッティングサービスを提供するプラットフォームは、市場参入前にGRAIの適切なライセンスを取得しなければならない。ライセンスを持たない事業者は、アイルランドからのアクセスを防止することが求められる。これに従わない場合、高等法院への申し立てを含む法的執行措置の対象となる可能性がある。

フランス、ルーマニア、イタリアがPolymarketへの対応を強化する中、アイルランドの今回の介入は、欧州全域で予測市場運営事業者への圧力が高まっていることをさらに示すものとなった。各事業者は各国のギャンブル規制を順守するか、個別の市場から撤退するか、あるいは正式な法的措置を受けるリスクを負うことになる。

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